★ 2000 阿蘇周辺の旅
 ◆ 5日目(5月12日) 【旅の全体地図】 目次へ
目次
前の日へ
前の日
次の日へ
次の日
【阿蘇拡大地図】
【本日の旅程】=大観峰→産山→瀬の本高原→飯田高原→朝日台→長者原温泉郷(泊)

◆ 大観峰
写真をクリックすると拡大画像が見られます
大観峰より望む 阿蘇五岳

 今日は、朝から快晴です。朝食を済ませると、すぐにスタートしました。先ずは最初の日、夕刻になってしまって展望を満喫出来なかった大観峰に、再度立ち寄ってみることにしました。昨日の雨と、グングン気温が高くなりつつあるせいか、湿度の高くなった大気中での展望はいまいちでした。写生はエンピツデッサンのみにとどめました。外輪山上の阿蘇スカイラインを東に走り、以前は有料だった『やまなみハイウェイ』(九州横断道路)に合流、左折して九重に向いました。阿蘇の道路もそうでしたが、すべて無料化されたことは嬉しいことです。反面、維持管理がしっかり出来るかどうか、ちょっと心配です。
 小耳にはさんだ話ですが、無料になったとたん、産業用大形トラックの利用が大幅に増え、そのため道路の痛みがひどくなっている、と言うのです。

◆ うぶやま草原
 うぶやま草原の八本松まで来ましたら、すぐ近くに緩やかな谷を挟んで久住山を望見する事が出来ました。今日も白い噴煙を上げており、右方向に大船山を従えている山容はなだらかな稜線でまとめられ、大きく堂々とした眺めです。木陰を探して、写生に取り組みました。
写真をクリックすると拡大画像が見られます
うぶやま草原から見た
久住山のスケッチ→


◆ 自衛隊出没
 大分県に近づくと、やたらと自衛隊の車両に出逢いはじめました。大きな砲身を前向きに取り付けた戦車や装甲車、戦闘隊員を乗せた輸送車両やジープ、そして砲弾や大砲を牽引した車両が列をなし轟音を響かせて走ります。運転している隊員は、皆表情のない顔付きで正面を見据えているし、一種異様な雰囲気さえ感じられ、一体何ごとが起こったのだろう?と思いながら見送ると、また同じような一群が走って来るのです。ドライブを楽しんでいるのでないことは分かりますが、ダークグリーンの迷彩を施された軍用車両は全て新車、消費されるガソリンだって全て税金、こんな山中で膨大な費用を使いながら一体全体どんな危機感を持ち、どんな緊急事態を想定して走り回っているのだろうか?しばし、考え込んでしまいました。


◆ 瀬の本高原から
写真をクリックすると拡大画像が見られます
瀬の本峠より
写真をクリックすると拡大画像が見られます
瀬の本峠から見る久住山

 熊本・大分県境になる瀬の本高原から振り返り、阿蘇五岳との別れを惜しみました。特に愛着を感じる根子岳を遠くに望み、草原に座り込んで再度鉛筆でスケッチしました。
 視線を北方向に変え、改めて久住山と向い合いました。うねるような丘陵が幾重にも折り重なり草の海のような山麓を眺め、そのスケールの大きな大自然のうねりに身を任せ乍ら、写生三昧のひとときを過ごしました。


 
◆ 朝日台  【飯田高原・九重連山一帯地図】
 やまなみハイウィ中、一番標高の高い牧の戸峠からの展望も楽しみ、今夜宿泊する予定である飯田(はんだ)高原に下りました。ここは、三俣黒岩崩平などの火山に囲まれた標高1000mの高原です。広さは8km四方に広がっているということで、充分広さを感じさせてくれます。その中心の長者原を走りぬけ、北側斜面の朝日台にやってきました。やまなみハイウェイの中でも屈指のビューポイントとして観光バスも停まる名所です。目の前には飯田高原の展望が開け、その上に九重連山が横たわっています。その最高峰が久住山(くじゅうさん・1780m)。駐車場に車を停め少し斜面を登ると、そこここに小さなリンドウが可憐な花を咲かせていました。人影もなく人声も遠くに消えてしまった草原に腰を下ろし、眼前に展開する風景をゆっくり水彩で写生しました。


 今日の取材はここまでにすることにして、花公園に立ち寄り、優しい芝さくらの色彩に癒しを感じながら、再び宿泊所が待つ長者原に車を走らせました。あらかじめ展望の良い部屋をお願いしておいたのですが、それは最上階の3階に用意しておいたとのこと。何はともあれ、荷物を担いで階段を上りました。部屋の窓をあけたら、そこに三俣山(1744m)が待っていてくれました。気合いを入れ直して、再度画材を取り出しました。

写真をクリックすると拡大画像が見られます
長者原から望む三俣山


ライン


目次へ 目次へ 前の日へ 前の日へ 次の日へ 次のページへ

【HOME】