★ 2002 花いっぱいスイスの旅
◆19日目(7月29日)  快晴 目次へ
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【本日の旅程】=クローネンベルグ〜シュヴェークアルプ

(◆マークの付いた写真をクリックすると拡大画像が見られます)

◆Kronenbergへ

 6時起床。7時過ぎ朝食。果物、ゆで卵、ハム、ヨーグルト、パンなどを持って、8:33分発の列車でJacobsbadへ向かう。駅前からゴンドラでクローネンベルグ(Kronenberg)まで登る。ピークにはベンチが置いてあった。ピークの少し下あたりに腰を下ろして写生に取り組んだ【写真右】

ピークからの眺め

◆ユニーク?な一人旅

 突然、“今日は!”と日本語で声をかけられ吃驚する。TAMADAさん、福岡出身69才。一人旅を楽しんでおられる様子。今日は、スイスでの最終日とか。いろいろ話をしている内に、Gontenに下る予定を変更して、僕らと一緒にシュヴェークアルプへ下ることにしたいとおっしゃる。話の流れで、元同業者という親しみもあって、まあ、いいか、と同意した。
 小柄でスリム。フィルスト〜シーニゲプラッテをコースタイムの半分の時間で踏破したことがあり、悪くてもコースタイムより遅くなったことはない、と脚力をさかんに自慢されるので、“ノロノロ下山では気の毒だ”、と言うと、たまにはゆっくり景色を楽しむことが出来ていい、と言われた。しかし、花との出会いがあっても、素敵な遠景があっても、特に関心も感動もない様子。一体この御仁、何を楽しみにして山歩きをされているのであろう?と不思議に思う。色々話を聞いてみたのだが、結局よく分からなかった。修行僧のごとく、只ひたすらに歩き、普通以上の体力があることを確かめるのが一番の目的なのだろうか。しかし、それだけのことであれば海外の山歩きをされる根拠としては薄すぎる。きっと、何か他にあるのであろう。

◆のんびりハイキング


TAMADAさんと

 シュヴェークアルプまでのコースタイムは1時間半と表示されていた。基本的には下りなのだが【写真下・左】、牛の遊ぶ丘で一息入れたり、この地方での最高峰であるゼンティス山(2501m)の北壁を見上げながら、アルプを渡り森を抜け、結構変化に富んだコースを楽しみながら歩き続けた【写真下・右/写真右】。朝よりは雲が多くなり、ゼンティスのピークは雲に隠された。近付くにつれ山肌の地層の違いが複雑に見え、それだけでも個性的な山であるという印象を強くした。途中、プライヴェートの表示のある小屋の庭で、そこにあったベンチを借りて昼食にした。Tさんは、手作りのおにぎりとせんべいを持参されていた。食事は、御飯が一番だとおっしゃる。相づちは打ったものの、炊飯器持参の旅は真似出来そうにないし、しようとも思わない。懐かしい日本の味を御馳走になった。


シュヴェークアルプへのルート

牛さんと

ゼンティスに消えるロープウエイ
 リフト駅から見えていた馬の背のような尾根の下を右に曲がり、しばらくしたらシュヴェークアルプのレストランが見えてきた。残るは40分位だろうか。もはや登りはなく、道幅も広くなった。ゼンティスに伸びるロープウエイは、途中から雲の中へ消えていた【写真左】。機会があったら一度登ってみたいと思う。
 スタンバイしていた2階建てバスに乗り込んだ【写右下】。ウルネッシュまで約25分。車窓からの眺めは、最初平凡そのものであったが、次第にアッペンツェル地方らしいのびやかな田園風景が楽しめるようになった。電車を待つ間、家内はキオスクでコーンアイスを買ってきて美味しそうに食べていたが、僕は、お腹に自信がないので諦めた。列車はまもなくやってきた【写真右下】

2階建てバス

列車

◆不思議なTさん

 アッペンツェルに帰りつき、Tさんが泊まっているB&B(炊飯器持参の自炊生活)を案内してもらった。僕らの泊まっている宿のすぐ近くで、より安価ではあったが、僕らはやはりヘヒトにもう1泊することにした。Tさんを誘って薬用酒アッペンツェラーの醸造所へ行き、ポケット瓶2本を買う。Tさんは特に関心を示されなかった。宿のすぐ目の前に建つ聖マウリティウス教会も見ていないと言われるので、内部やベランダからの町の展望を案内した。薬用酒もそうだが、チーズは世界的に有名であることなど説明したが、何故か、そうした町の名産や観光には関心がないらしいのである。ますます不思議な御仁に思えてきた。一人旅の楽しみ方は、いろいろあって当然だと思うが、何を楽しみにされているのか、よく分らないままにお別れすることになってしまった。それにしても、珍しい方に出会ったものである。

 T氏と別れたあと、2人して町を散策。Coopに寄って買出し。アッペンツェラー・ビールも買った。サンドバレーもいよいよファイナル戦らしく、応援にも熱がこもっていた。
 昨日より1時間遅い夕食。アルファ米とみそ汁、焼き鳥、ヨーグルト、羊羹、緑茶。9時過ぎには消灯した。

ライン


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