★ 2003 ニュージーランドの旅
◆19日目(2月2日)快晴 前の日へ
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【本日の旅程】=ブルーレイク ケアポイント

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◆早起きして

 昨日、見逃したモルゲンロートを見たいと思い、夜明けと共に起きだし、展望の良い本館前まで出かけた。セフトンもクックも、雲一つない快晴の空に白く聳えたっていた。やがて陽が昇り始め、セフトンは全身に、クックには東面に光が当った。しかし、期待していた茜色には染まらずガッカリである。一度宿へ帰ってから朝食に出直す。

◆ブルーレイクへ


◆ブルーレイクへの道◆
  今日は、ブルーレイクとタズマン氷河を訪ねてみることにする。80号線を左に切れて、タズマン川に沿った砂利道を遡る【写真右】。ブルーレイクへの駐車場までは凡そ8キロの道程である。途中、一人で歩く日本人の年輩男性と2台の四駆に分乗した日本人グループに会った。駐車場に車を置き、ブルーレイクへの緩やかな坂道を登る。振り返ると遥か遠くにプカキ湖が見えた【写真下・左】。ブルーレイクには10分も歩かないうちに到着した。それは、山懐に抱かれた丸い湖で、想像していたより小さく、水の色はブルーではなくグリーンであり、湖と言うより、池という感じであった。思うに、観光用にネーミングされたのであろう。それはともあれ、湖面に投影する山や空の青が美しく、湖面には赤い水草が揺れ、小さな魚影の動くのも見えた【写真下・右】
 湖畔に沿って道らしきものがあるので、更に奥へ進んで行くと、もう一つのもっと小さい湖が現れた。道は更に奥へと続いていたが、整備が悪く歩きづらいので、此所迄にする。湖面に拡がる赤い水草が、周囲の青や緑に包まれてなかなか美しい。遠景の山並みを入れて、一枚写生する。ここでも又、サンドフライに悩まされた。

◆プカキ湖遠望◆

◆ブルーレイク◆

◆道草


悪道

 「歩き方」によると、タズマン氷河の展望台からは、ガレ場が見えるだけということなので、行くのは中止した。駐車場から、更に谷奥へ続く道があった。「キケンだから車の通行は避けられたし」、との看板があったが、日本人グループの四駆が入って行くのを見たので、僕らも行ってみることにした。しばらく走って、後悔した。普通の乗用車ではまともに走れそうにないひどい悪路だったのである【写真左】。お腹を擦らないよう、慎重に走行。Uターン出来る場所を見つけて引き返した。魅力的な展望は得られなかったが、路肩には、白いデイジーや黄色く煌めくきれいな花が沢山咲いていた【写真下】

◆空き巣にやられた!?

 宿に帰って驚いた。ドアが開いたままになっているではないか!最初は、掃除人でも居るのかと思ったが、その車も人影もない。空き巣にやられたのかな、と思った。しかし、室内に荒らされた様子はない。ふとテーブルを見ると、封筒とチョコレートが置いてあった。「電話が故障しているのが判明したが、修理は明日になる、悪しからず。」というコメントが入れてあった。実は、モーニングコールを頼んでおいたのに、音沙汰なかったのでクレームをつけたのである。チョコレートは、お詫びのつもりらしい。それにしても、ドアを開けたまま帰っていくとは何ごとぞ!色々と手落ちの多いホテルである。

◆ケアポイント


◆一人で行く◆
 昼食を済ませ、ブルーレイクから帰る途中に見つけたセフトンのビューポイントへ一人で出かけ、写生に取り組んだ。5時頃宿に帰ったら、その間一眠りして元気を回復した家内は、せっかくの好天だから、一人でケアポイントまで行って来ると言う。その近くの駐車場まで送って行くことにした。
 一人で行くという彼女の気持を尊重して送り出した。以前、1度行ったことのあるポイントだし、迷うこともあるまいと励ます。歩き出した彼女は、振り向くこともせずに小さく消えて行った。勿論、一人で行かせる訳にはいかない。彼女に気付かれない距離をおいて、後をつけた。遠くに見える後ろ姿は、大自然の中にあって余りにも小さく、頼りなげである【写真左】。しかし、立ち止ることもせずに元気に登って行く姿を見守りながら、声にならないエールを送り続けた。
 以前のケアポイントは小山のピークにあり、其処は狭く足場の悪い所であったが、何時の間にか様変わりしていて、其処より低く広々とした崖の上に木製の展望台が作られていた。一人其処に立ち周りの展望を楽しんでいる彼女と再会。“お久しぶり・・・”と挨拶を交わす。ミユラー氷河末端部のモレーンが壁のように横たわり、その向こうにMt.Cookが、そして左手にはMt.Seftonが圧倒的な迫力で聳えている。

◆イスラエル人カップルとの出会い


イスラエルから来た青年と
 展望台に上がってきた若い外人カップルに頼まれて、カメラのシャッターを押してやる。聞けば、イスラエルからやってきたと言う。カタカナ、ひらがな、漢字、ヘブライ語でお互いの名前を書くなどして、しばしたわいない交歓。“イスラエルは今は危険だけど、安全になったら来てね”と、二人は言った。記念の写真を撮り【写真右】、“シャローム!”。握手して別れた。「シャローム!」と言う挨拶の言葉には「平和」の意味がある。イスラエルに平和は何時訪れるのだろうか。振り返ると、二人は屈託ない明るい笑顔で手を振っていた。

◆クック村での最後の夜

 クック村でのラストデイナー(ギネスビールとワイン、さんま蒲焼、やきとり、鮭・若菜のごはん、青豆おこわ、みそ汁、キウイ、オレンジ、ヨーグルト)。
映画「激流」をTVで。11時、再度外に出て夜空を仰ぐ。今夜も見事な星空であった。迷うことなくサザンクロスに目がいく。星座について、もっと知識があればなぁ・・・と家内。しかし、静かに絢爛と光り輝く星空の美しさに、充分酔いしれることが出来て満足である。

 



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